30歳の東京勤務時代にパニック障害を発症し、1時間余りの電車通勤や勤務での首都高の運転などはかなり辛く、翌年の阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件はキツく、地下鉄に乗らずJR駅で下車してけっこうな距離を歩いて通勤しました。
飛行機には全然乗れなくなり、月1回札幌本社で行う労働組合の執行委員会には寝台特急北斗星で何十往復かしました。
この間支えてくれていた前妻は、学生時代の落馬による頸椎骨折とその後の水頭症の後遺症で、2人目の子出産前後から片足が上がらなくなり、その後手術を繰り返す中で寝たきりとなり入院、札幌の実家に転がり込んだものの親との折り合いが悪く、鬱症状にもなって毎日辛く「今日いち日、良く生きてたなぁ」と思って子どもに絵本を読んで眠ってしまう毎日でした。
この何も出来ず、希望も無い時期に大先輩のMさんが「玲な、今はどうしようもないからな、根を伸ばしておけよ。そのうち幹を伸ばせる時が必ず来るから、根を張っておけばそのとき上に幹を伸ばせるからな」と言ってくれて、これはその後の人生でとっても大切な言葉になっています。
その時死なずに生きられたのは、この言葉の他、私たち家族を支えてくれた仲間たちのお陰だと、本当に感謝に堪えません。
心の病は10年くらい苦しみましたが何とか勤務は続けて40歳くらいで治り始めました。
自然の中に身を置くことで徐々に癒やされていきました。
また学生時代は山登りをしていたせいもあってか、仲間達がけっこう若いうちから亡くなっていました。前妻も2018年に長い闘病生活の果て突然亡くなりました。
人生はいつ終わるか本当に分らないし、生きていても自分の心さえコントロール不能に簡単になってしまうものだと痛感してます。
東日本大震災を経験したとき「いまオレが出来ることを全力でしなければ、何のために生きてきたか分らないし、今こそこれまでの周りの人たちへの感謝を返すときだ!」と思い、また自分をあの暗く辛い場所から今の明るい場所に誘ってくれた大切な自然環境を守り育てることに尽力しなければ!と思って、いくつかの団体を立ち上げ、仲間達と楽しく尽力しています。
これからの人生、いつまであるか分りませんが、自然の恵みをいただきながら自然を残していくことなどを、同じ想いの皆さんとなるべく(このblogなども通して)繋がって、楽しみながらより良い社会を作っていけたら幸せと思います。
2023年3月28日 玲