当たり前の話だけど、かつては全ての生活用品や食料は、身近な自然の中から得ていたよね。
けれど交易によって他所の産物を得ることができるようになって、更に石油なんかから代用品(例えばプラスチック)が安く簡単に作れるようになって、自然なんか要らないものになってしまって、ホントは地球を汚しまくっているのだけれど、同時に自然もどんどん失われています。
なので湿地の恵みも皆が享受していたら、大事だなって思う人が増えて、湿地を子どもたちにも残せたら良いなあと思って、雨具である蓑や〆縄の材料に古来から使われていた「スゲ」という植物を殖やして使うプロジェクトを進めています。
3月、5月と富山と大阪の菅笠保存会さんらのスゲ田を見させてもらい、
毎年株分けして植えて、芽を3本に減らして施肥して、太く育てて収穫している「カサスゲ」を見たが、
果たして北海道でスゲを育成するとき、
[『カサスゲ』(分類学上の和名)を使うべきか?]
・・・一般的には水中で生息する姿を見ないし、菅笠用のスゲ田のスゲは『カサスゲ』には見えなかった
という疑問に捕らわれた。
そう言えば函館の道南四季の杜公園のスゲ田はどうなんだろう??
以前見たときは秋で穂もなく知識も少なく、なんのスゲか分からなかった。
が、田んぼの水の中に生えていたはず。
それから毎年植え替えたりしてるのだろうか??
ちょうど函館には、clubhouseをキッカケにお世話になっているパン屋のYさんがいて、地元のハマボウフウ(セリ科の海浜植物で食べられる)を探して欲しいと言っていた。それにしばらく「居酒屋がたろ」にも行っていないから、久々に行きたいところ。
2022年6月中旬、試験勉強中の相方も行きたいと言うので、函館までJRで2人で行って、自分はそのまま新幹線で仙台入りすることにした。
さてさて10時半くらいに特急北斗を新函館北斗駅で降りてレンタカーを借り、一路道南四季の杜公園へ。程なくして裏側の里山ゾーン駐車場に到着、しばらく歩いて田んぼへ。そうそう、谷戸の棚田が6枚あります。

スゲの使い途の解説板も

下の3枚は田植えしたての米の田んぼ

上の3枚は「スゲ田」になっている

なんだかブログに写真が上手くUPできないので端折るが、
結果、①植わっているスゲは「カサスゲ」で、②水の中に生えていて、③毎年植え替えられている形跡はなく、植えられっぱなしで雑草も多い ということが分かった。
これで「道産スゲ〆縄文化継承プロジェクト」では、基本的にカサスゲを田んぼのような環境で増殖していく方向で進めていくことにしました。
ハマボウフウを見つけた話、パン屋こすもすを訪ねた話、居酒屋がたろの話は、またの機会に!
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